2006年06月01日

そして「もろみ酢」ブームは終わった!

2000年にかけて沖縄観光客は微増傾向にありましたが、
2001年にNHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」で、
一気に“沖縄ブーム”が本格化して、
極端に言えば、
商品に「沖縄」と入れさえすれば何でも売れたくらいの
異常な勢いとなっていましたが、
観光客数は増えているものの、
ここにきてついにその“沖縄ブーム”も
風前の灯状態になりました。

その代表的なのが「泡盛」であり「もろみ酢」なのです。

「泡盛」は、空前の焼酎ブームにも便乗して、
泡盛メーカーの上位各社はウハウハ状態だったのです。

自分たちが努力をして創り上げた市場ではなく
、宝くじに当たったようなバブル景気だったのに、
経営者たちは“錯覚”して
ふんぞり返ってしまっていたのでした。

1999年に7%だった泡盛の県外出荷比率は、
2000年以降、年次20〜50%の伸びで、
2004年には生産量の23%にも及んでいましたが、
これをピークに2005年には
2004年よりも約4%減ってしまったのでした。


テレビ番組などで取り上げられて、
またたく間に600億円市場となった“健康酢”は、
・ 黒酢
・ 香醋
・ もろみ酢
が市場を牽引してきました。

脂質代謝や血流改善作用、ダイエット効果など、
有効性ばかりが大げさに取り上げられ、
ドリンクタイプを中心に急激に市場が拡大したのでした。

紅酢、老陳醋、果実酢といった新素材の登場もあって、
“健康酢”市場は乱戦模様ですが、
一方で
粗悪品や低価格品の乱売によって消費者の混乱を招き、
商品価値や信用性を低下させたこともあって、
行政や業界団体は、ようやく重い腰を上げ、
明確な規格基準化に着手し始めたのです。

もろみ酢も泡盛有力メーカーで組織される協議会が
品質基準の規格化に向けて動き出しましたが、
こんなことは最初からやっておかなければ
いけないことだったのです。

もろみ酢は、
2005年度は前年比で4割も売上げが落ち込み、
高速道路上で走行中の車が急ブレーキを踏み、
後続車が次々とブレーキを踏むというような
危機的状態を迎えています。

こんな状態になるまでウハウハして
放置していた越前屋的経営者たちが、
「こりゃ、大変だexclamation
とばかりに
品質基準の規格化をしようとしているのですから、
ちっとも褒められませんよね。

あわてふためいている姿が、資質の低さを物語っています。

私は「もろみ酢」が一過性になることを危惧していましたので、
驚きよりも当然の結果だと思っています。


その理由は、大きく分けると以下の4つが考えられます。

1.泡盛メーカーの怠慢
・ 調子に乗りすぎた
・ 体質改善より増産設備の増強に努めてしまった
・ 「細く・長く」という“質”より、
  「売れれば何でも良い」という“カネ”を優先してしまった

2.価格設定が高すぎた
・ 標準的なタイプを、
  720ミリリットルで2,500円とすると、
  これを1升瓶換算すると6,250円になってしまいます。
  720ミリリットルで2,500円でもバカげているのに、
  それ以上の価格設定をするところは、
  オツムがイカれているとしか思えません。
・ 30度の泡盛は、
  ふつう1升瓶でも950円〜1100円で買えます。
  “もろみ酢”は泡盛の搾りカスを再度絞った
  廃棄物利用商品なのですから、
  泡盛より高いのは、どう考えても異常なはずです。
・ 泡盛よりもろみ酢を売りたいがために
  必然的に増産されてダブついた泡盛は、
  那覇市松山あたりでは、
  ケースを余分に付けてバナナの叩き売り状態で
  販売競争を繰り広げていたのでした。

3.混ぜ物の横行
・ 当初は100%ピュアのものや、
  シークヮーサー、黒糖、ハチミツなどで
  味付けしたものが主流でしたが、
  「ブーム」と見て飛びついたいいかげんな会社が
  OEM(委託生産)で商品化を進め、
  原価を下げるために黒酢や米酢、ジュースで
  水増ししたインチキ商品が増えて、安売り攻勢をかけた

4.県内の販売店の節操のなさ
・ 九州産の焼酎などの売り場面積がジワジワと増えつつあり、
  県産泡盛より、売上げ・売れ筋商品優先の方針でいること


こうした、
・ 泡盛の県外出荷減少と売上げの低迷
・ 県内に本土の焼酎が逆輸入
・ もろみ酢ブームの終わり
だけでも心配なのに、
「酒税軽減措置」が来年5月に期限切れになってしまうのです。

大丈夫か〜exclamation&question琉球泡盛exclamation

「酒税軽減措置」というのは、
「沖縄県内向けの酒税を沖縄の産業を守る」
という目的で、
他の焼酎より35%軽減する特例措置を
延長・延長で今日までとり続けてきたのですが、
いよいよ来年2007年5月に期限切れを迎えてしまい、
それ以降は本土の焼酎と真向勝負になってしまうのです。

こうなると46社もある泡盛メーカーのうち、
体力があるのは上位十数社だけですから、
他の零細蔵元は
・ 統合・廃止
・ M&Aによる買収
の運命にあるのでしょうか。

瀕死の村上ファンドが、零細泡盛メーカーを
M&Aするのでしょうかexclamation&question
その前に逮捕されてしまうんでしょうかexclamation&question

タバコは20歳になってから!.jpg

posted by RIUさん at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄といえば泡盛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月02日

沖縄といえば「泡盛」〜今日買った「田嘉里酒造所の“まるた”」

田嘉里酒造の「泡盛古酒」.jpg
沖縄の泡盛は47メーカーと1組合があって、
なにしろ400以上の銘柄で1000種類も出していますので、
1本の一升瓶を買うのに、
「あーでもない、こーでもない」
とブツブツつぶやきながら、
店内を30分以上も徘徊して、
店員から
「陽気のせいでクルクルパーが店に入ってきた」
と110番通報される直前にやっとこさ選んだのが、
田嘉里酒造所の古酒「まるた」でした。
田嘉里酒造の「泡盛古酒」袋入り.jpg
丁寧に一升瓶を包み紙に入れてあるのと、
「古酒」という表示に騙されてしまったのですね。もうやだ〜(悲しい顔)

田嘉里酒造所は、本島最北端の蔵元です。

沖縄本島の北部の大宜味(おおぎみ)村という、
シークヮーサーの産地として、
あるいは安室奈美恵の母が殺害されたところで有名なところです。

田嘉里酒造所は、
沖縄戦が終わって4年後の1949年に
精米所を利用して創業し、
山あいの酒造所から1kmほど上がった
山頂付近から湧き出る水で泡盛を仕込んでいます。

泡盛メーカー47社は、
・ 大手酒造所
・ 中堅酒造所
・ 小規模酒造所
・ 零細酒造所
と、売上規模で分けると、
田嘉里酒造所は、「小規模酒造所」の上位に入ります。

代表銘柄は「山原(やんばる)くいな」で、
10種類を製造しています。

生産量の約7割が沖縄本島北部で消費され、
名実ともに「やんばるの酒」なのです。

今日買った「まるた」は、“古酒(クース)”で、
田嘉里酒造所の「田」を銘柄に冠した泡盛です。


泡盛の“古酒(クース)”表示
今から2年前の2004年6月に
「泡盛の古酒の定義」が、
自主基準の設定によってより厳しくなりました。

というより、
2年前にようやく「当たり前」の基準になった、
ということなのです。

改正前までは、かなりEかげんで、
例えば「5年古酒」と表示するのには、
5年ものの古酒の割合が50%を超えていればOKでしたから、
4年もの、3年もの、2年もの等で
混ぜこぜにされていたのです。

2年前の改正後は、ようやく「当たり前」の基準になって、
5年もの以上の古酒の割合が100%でなければ、
「5年古酒」と表示できなくなりました。

ただし、「古酒」と表示するのは「OK」になっていて、
「古酒」は改正前の“混ぜこぜ酒”のままなのです。

ですから、
・ ○年古酒
・ 古酒
では、意味合いが全然違ってくるのです。

メーカーや銘柄などで例外もあるようですが、
「古酒」には熟成3年未満の新酒が、半分未満
ブレンドされている“混ぜこぜ酒”なのです。

今日買った「まるた」は『古酒』ですから、
“混ぜこぜ酒”なのです。

贈答用は「○年古酒」という“ホンモノ”を、
自分で飲むのは「古酒」という“混ぜこぜ酒”を、
というのがセオリーでしょう。

さきほど飲んだのですが、
舌触りがスムースでクセがなく飲みやすい味でした。

悪く言えば、個性がなさすぎて、
すっきりした味わいかもしれませんが、
なかなかイケますよ。


「泡盛」については、
このブログのトップページ左側の「カテゴリ」の
上から7番目にもありますので、
お時間があるときに覗いてみて下さい。


posted by RIUさん at 15:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 沖縄といえば泡盛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月30日

沖縄といえば「泡盛」〜その8「原料の産地を表示してほしい」

10月31日 沖縄といえば「泡盛」〜その1「明日は本格焼酎の日」
11月 1日 沖縄といえば「泡盛」〜その2「焼酎の市場」
11月 2日 沖縄といえば「泡盛」〜その3「焼酎の“位置”」
12月29日 沖縄といえば「泡盛」〜その4「泡盛がブレイクしない理由」
12月30日 沖縄といえば「泡盛」〜その5
              「焼酎の甲類は工業製品で、乙類が本格焼酎」
1月6日 沖縄といえば「泡盛」〜その6
         「焼酎甲類は昔は貧乏人のシンボル的お酒だった」
1月7日 沖縄といえば「泡盛」〜その7「“いいちこ”への思い」

芋焼酎「海童」のメーカー、
鹿児島県の濱田酒造(浜田雄一郎社長、いちき串木野市湊町)の
焼酎工場から出火、
木造平屋建ての同工場1棟約830平方メートルを全焼し、
隣接の工場1棟の屋根裏部分を延焼する、
という事故が1月28日(土曜日)午後7時半ごろにありました。

同社は鹿児島県内では「さつま白波」の薩摩酒造に次いで
出荷量第2位の焼酎メーカー
で、
いちき串木野市西薩町に主工場があるのですが、大きな痛手です。

火災保険は全焼には甘いですから、実損は多くないかもしれませんね。

芋焼酎といえば、焼酎ブームの立役者です。

芋焼酎の原料は「さつま芋(コガネセンガン)+米+水+麹菌」
常圧蒸留の焼酎乙類は原料の風味がストレートに出るので、
どれだけ質の良い芋を使うかが、うまさの決め手になります。

「当たり前」と言えば「当たり前」なのですが、
その質の良い芋を、
しかも焼酎ブームで芋焼酎メーカー各社が増産の中で、
大量に確保するのは意外と大変な問題
なのです。

昨年も「芋焼酎の原料が不足」という見出しのニュース
何度も出ましたから、ご記憶の方も多いと思います。

米や麦のような穀類は比較的簡単に長期保存が出来ますから、
遠く離れた地域からでも原料を調達することが可能ですが、
芋は腐りやすいので大量に調達するのが難しいのです。

秋口に収穫した芋は、12月中旬に入ると「霜枯れ」といって腐ってきます。

「霜枯れ」対策のための貯蔵庫や冷蔵庫での保管は、
大きな経費がかかるので、
ほとんどの中小蔵は、新鮮な芋が入手可能な
8月下旬〜12月中旬までしか芋焼酎造りを行っていないのが現状なのです。

芋焼酎が九州、それも鹿児島や宮崎県南部でしか飲まれてこなかったのは、
単に「臭いがきついから」というだけではなく、
造る期間が限定されるために少量しか造れないことが
主因であったと思われます。

芋焼酎の知名度が徐々に上がり、
社会的に認知されるようになって需要が増えてくると、
一年中造れるようにと、芋を中国から輸入する蔵が激増しています。

中国からは船で輸送するので、生の芋は腐ってしまいますから、
収穫した芋を現地で蒸し、冷凍して日本に輸送している
のです。

どんなに冷凍技術や酒造りの技術が発達しても、
旬の露地野菜と中国の冷凍野菜では差があります。

“こだわり”がある蔵は、かたくなに地元産の芋を使うのですが、
焼酎乙種にも原料の産地表示をする義務がないので、
芋焼酎の各社のラベルを見ただけでは
その違いが全く分からないので困ってしまうのです。

原料の風味がストレートに出る常圧蒸留の焼酎乙類ということを考えると、
芋の産地を堂々と表示してほしいものです。

そんな中で、鹿児島県産のさつま芋を使い、
製造から製品化まで全てを奄美地区を除く県内で行った芋焼酎について、
「薩摩焼酎」と表示できるようになりました。


国税庁が地理的表示制度の保護対象に「薩摩」を指定したためですが、
この機会に他の地域でも「国産芋の表示」だけでもしてほしいものです。

沖縄の泡盛の原料は「タイ米+水+黒麹菌」ですが、
沖縄からすると泡盛の原料はタイ米とみんな知っているので、
別に消費者を欺いているのではないのですが、
芋焼酎の原料にイチャモンを付けるなら、
泡盛の原料も「タイ米」と表示するべきなのかもしれませんね。もうやだ〜(悲しい顔)


posted by RIUさん at 18:17| Comment(0) | TrackBack(3) | 沖縄といえば泡盛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月07日

沖縄といえば「泡盛」〜その7「“いいちこ”への思い」

10月31日 沖縄といえば「泡盛」〜その1「明日は本格焼酎の日」
11月 1日 沖縄といえば「泡盛」〜その2「焼酎の市場」
11月 2日 沖縄といえば「泡盛」〜その3「焼酎の“位置”」
12月29日 沖縄といえば「泡盛」〜その4「泡盛がブレイクしない理由」
12月30日 沖縄といえば「泡盛」〜その5
              「焼酎の甲類は工業製品で、乙類が本格焼酎」
1月6日 沖縄といえば「泡盛」〜その6
         「焼酎甲類は昔は貧乏人のシンボル的お酒だった」


本格焼酎である乙種の中で、
全国的に最も知名度があって、売上げの多いのが、
三和酒類(株)の麦焼酎“下町のナポレオン いいちこ”です。

焼酎乙類は「常圧蒸留」と、「減圧蒸留」に分かれるのですが、
・ 常圧蒸留
  琉球経由で渡来した頃と変わらない蒸留法で、
  原料の味がはっきり出る製法

・ 減圧蒸留
  釜の中の圧力を抜きながら蒸留する製法で、
  臭いやエキス分も圧力と一緒に出てしまうため、
  甲類に似た透明で無臭の、
  良く言えば「すっきりした」味が特徴
「いいちこ」は「減圧蒸留」のため、
乙類でありながら甲類に近い味をしています。

「いいちこ」を製造しているメーカーの三和酒類(株)は、
1958年(昭和33年)に、
当時小規模の日本酒の蔵元3社が合併して設立された会社です。

1979年(昭和54年)に発売した「いいちこ」が大ヒットして、
全国的に麦焼酎ブームを巻き起こして、
一気に大会社に上りつめました。



「いいちこ」と、サブネーム「下町のナポレオン」の名前の由来
同じ大分県の二階堂酒造が新しい麦焼酎を開発し、
評判になっていた昭和50年代初めに、
三和酒類は「香りのいいもの(匂いのない焼酎)」を追求していました。

後発組は先発の製品に勝るとも劣らない製品でなければなりません。

販売戦略として新しい焼酎の商品名を考えたのですが、
この方法としてマスメディアや消費者に注目されやすい
ネーミングの“一般公募”をしたのです。

商品が売れるためには、親しみやすいネーミングは大切ですからね。

どのくらいの応募があったのかは不明ですが、
2つのネーミングが採用されました。

採用された「いいちこ」とは
豊前方言で「一番良いもの」という意味なんですね。

最後の「ちこ」は、強調を表わす修飾語だそうです。

もう1つ、「下町のナポレオン」は、
別府市に住む看護婦さんからの応募だったようです。

この2枚の葉書は会社の宝物として大事に保管されているそうです。

ちなみに、宇佐の方言で「そうちこ」とは
「そうですね」という意味だそうです。

また、群馬県館林市の龍神酒造から「城下町のナポレオン」が、
新潟県では「越後さむらいナポレオン」という
43度の日本酒も発売されています。


「いいちこ」の販売戦略
「いいちこ」の都市部での販売戦略では、
ポスターを使って売り込みを図ったことが成功しました。

徹底したマーケティング・リサーチの結果、
ターゲットは
 「30歳代後半から40歳代。
  日本経済新聞と週刊文春を読み、
  年収600万円以上で地下鉄通勤をしている人」
という「いいちこ」ファンの典型像を当時浮かび上がらせていました。

そのために「地下鉄の駅にポスターを貼る」戦術に打って出ました。

それも単なる「商品の売り込みポスター」というだけではなく、
「"時代の風。を感じさせる本物の文化を売り込む」
という、
毒々しさがなくさりげなく哀愁を感じさせるポスターにしたのです。

B倍判(横145cm×縦103cm)の大型ポスターを
毎月1枚、1週間、地下鉄の駅構内で見かけるようになりました。

大判のポスターの隅に、
さりげなく「いいちこ」のボトルが置いてあるポスターを
ご覧になった方も多いと思います。


こうして、「いいちこ」は、
特に首都圏を攻略する戦略で、トップに躍り出ました。

酒類のシェアでは
・ ビール・発泡酒がトップで約68%
・ 焼酎約10%
・ 清酒約9%
・ ウイスキー約1%
の割合です。

焼酎は乙類(本格)焼酎と甲類焼酎に分かれ、
乙類:甲類がほぼ5:5の割合です。

その中で「いいちこ」は乙類焼酎の約22%のシェアを有し、
シェア第2位の宮崎県雲海酒造「雲海」の約9%を
大きく引き離しています。

現在はアジアを中心に海外14ヵ国に輸出をしており
「世界の酒」を目指して着々と体制づくりを進めているようです。

2001年(平成13年)には、
焼酎カスから抽出した発酵大麦エキスを
食品原料として供給する子会社「大麦発酵研究所」も設立させ、
健康飲料やサプリメント、食品の開発・販売等に乗り出しています。

ここまで読んだ方は三和酒類は前途洋々で万々歳じゃないか、と
思われるでしょうが、そうでもないのです。

「いいちこ」発売の1979年(昭和54年)〜
10年後の1989年(平成元年)までは
「旨い酒造り」のため、という名目で
2%の砂糖を添加していました(酒税法では2%まで添加OK)。

本物の焼酎造りを追求するなら、
砂糖添加をしない努力をすべきではなかったのでしょうか。

本物を追求する姿より、
「消費者の気を引くなら何でもあり」という
経営理念を感じてしまうのです。

1958年(昭和33年)に3社が合併する以前は
日本酒の蔵元であり、元々酒造りのプロなのですから、
質において何が良いのか悪いのか、ということを
知らないはずはありません。

販売戦略はプロでも、
「品質よりも売上げ至上主義」
「伝統より工業化」
という姿勢が残念に思えてなりません。


三和酒類には大分県宇佐市山本の「本社工場」、
本社から車で15分ほど離れた宇佐市安心院(あじむ)町の
ワイナリー「安心院葡萄酒工房」、
そして本社から車で1時間離れた
大分県日田市の「日田蒸留所」の3箇所があります。

平成17年7月末現在で従業員数は
男性203名、女性119名、計322名。

従業員の平均年齢は34.7歳(平成17年7月末現在)で、
比較的若い従業員が多いことが特徴です。

社歴の古い会社は、逆ピラミッド型の年齢構造が多いので、
この点は高く評価できます。

もう1つ問題なのは、
乙種のトップメーカーでありながら、
会社の規模や生産態勢が追いつかずに、
九州全土の中小蔵から桶買いをして
自社工場では瓶詰め加工〜発送をしていることにあります。

“桶買い”は、人気のある銘柄の宿命とも言えなくもないので、
仕方がないかもしれませんが、
桶買いによる味のバラつきをなくして均一化するために、
「イオン交換樹脂」に通していることが問題なのです。

どの酒類も製品化する前に、
不純物を取り除く「ろ過作業」を行うのですが、
それは、不純物混入による腐敗を防ぎ、
お酒本来の味を際立たせることにあります。

「イオン交換樹脂」は「ろ過装置」ではなく、「精製装置」なのです。

精製とは
「粗製品にさらに手を加えて良質なものにすること(大辞林)」
ですから、
原料の味をそのまま活かさず精製してしまった「いいちこ」は、
本格焼酎ではなくなってしまっている、
ということなのです。

「いいちこ」という方言の意味が「一番良い」ということで、
すばらしいネーミングなのですが、
方言にはもう1つ意味があって
「もういらない」ことを強調するときにも使われるようです。

理念やビジョンの“言葉”に沿うような、
品質での本格派を目指してほしいものです。

沖縄は本格派の“島酒”だらけなので、安心です。


posted by RIUさん at 11:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄といえば泡盛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月06日

沖縄といえば「泡盛」〜その6「焼酎甲類は昔は貧乏人のシンボル的お酒だった」

10月31日 沖縄といえば「泡盛」〜その1「明日は本格焼酎の日」
11月 1日 沖縄といえば「泡盛」〜その2「焼酎の市場」
11月 2日 沖縄といえば「泡盛」〜その3「焼酎の“位置”」
12月29日 沖縄といえば「泡盛」〜その4「泡盛がブレイクしない理由」
12月30日 沖縄といえば「泡盛」〜その5
              「焼酎の甲類は工業製品で、乙類が本格焼酎」

透明で無味無臭の焼酎甲類は、
今でこそ、ウォトカやジン、ラム、テキーラなどと同様に、
“チューハイ”としてカクテルベースとしての地位を確立しましたが、
市場に出始めた昭和20年代での評判は
散々なものだったようです。

当時は「ニコヨン」と言って、
ガテン系肉体労働者の日給が240円の時代です。

ビールは1瓶120円もする贅沢品で一般庶民には無縁でしたし、
日本酒でも二級酒1升瓶で約570円もしていました。

焼酎甲類は300〜400円で、
1合が30〜40円で飲めたので、
一般庶民の中でも金持ちは日本酒、
金のない人は焼酎(甲類)という、
二極分化になっていました。

酒屋に焼酎を買いに来る奥さんも、
見つからないように割烹着に包んで足早に持ち帰るなど、
焼酎甲類は「貧乏人のシンボル」的なお酒だったのです。

当時は、焼酎のストレートやシロップ割りで飲むのが
“通”だったようですが、
その後“ホッピー”割りが大流行しましたね。

ウイスキーハイボールを真似て、
下町や労働者の行く居酒屋の焼酎ハイボール(酎ハイ)は
ハイボールエキスを焼酎に入れてソーダで割るもので、
なかなかのロングセラーになりました。

国民の所得が向上するにつれ甲類の人気は下がり、
高度成長期の昭和50年代半ば頃には、
焼酎メーカー不遇のピークで、倒産危機に追いやられていたのです。

そんな時、甲類の救世主のように登場したのが、
宝酒造の「純」でした。

蒸留技術やろ過技術の進歩で、
より不純物を取り除けるようになったこともあるでしょうが、
何よりも見た目の瓶の形とラベルのデザインがカッコ良く、
消費者の目を引き付けたのでした。

それまでの宝酒造の焼酎瓶、通称「丸瓶」や日本酒は、
酒屋で回収され何度も再使用するという“リサイクル”が
すでに確立されていましたから、瓶に細かい傷が付いていました。

見た目も悪いですよね。
“あしたのジョー”の丹下段平みたいな親父が
飲んでたんじゃないかって思うと。

新タイプの“純”は、角瓶で再利用をしませんでしたから、
見た目が綺麗で、ハイカラな印象が受けたんですね。

当時の若者を中心に“純”の人気が出てきたのです。

“純”の発売以降、
昭和50年後半には第2次酎ハイブームが始まり、
昭和58年には日本初の缶酎ハイ「ハイリキ」が発売されました。

焼酎甲類市場は活気を取り戻し、
居酒屋の酎ハイやサワー、
コンビニで人気の缶リキュール類には欠かせない地位を確立したのです。

現在では、甲類メーカーだけでなく、
サントリー、アサヒ、キリンといったビールメーカーも
甲類市場に参入しています。

缶リキュール類の多くが140円前後で売られていますが、
そのうち約40円の酒税を引くと、
商品の正味価格は100円前後です。

ジュースなどの清涼飲料水並みか、それよりも安いことになりますね。

原価は2〜3円、
果汁が入っても原価は5〜6円程度で造られていますから、
メーカーにとっては笑いが止まらない“経済酒”なんですね。

そう考えると、なんだか「耐震強度偽装事件」の
“経済設計(手抜き設計)”をイメージしてしまいます。

私は人造酒の甲類は飲まない主義ですから、いいんですけど。



posted by RIUさん at 11:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄といえば泡盛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月30日

沖縄といえば「泡盛」〜その5「焼酎の甲類は工業製品で、乙類が本格焼酎」

10月31日 沖縄といえば「泡盛」〜その1「明日は本格焼酎の日」
11月 1日 沖縄といえば「泡盛」〜その2「焼酎の市場」
11月 2日 沖縄といえば「泡盛」〜その3「焼酎の“位置”」
12月29日 沖縄といえば「泡盛」〜その4「泡盛がブレイクしない理由」


日本酒が「世界に誇れる“醸造酒”」であれば、
焼酎は『世界の誇れる“蒸留酒”』です。

“焼酎”には「甲類」と「乙類」の2種類に分類されます。

「甲類」は、梅酒や果実酒を漬ける“ホワイトリカー”と
呼ばれる『工業製品』であって、
「世界に誇れる焼酎」とは、沖縄の泡盛のように
伝統文化の酒である「乙類」なのです。

・ 沖縄の泡盛
・ 米焼酎
・ 麦焼酎
・ 芋焼酎
・ そば焼酎
など、農産物の穀類・芋類を原料としたお酒で、
別名「本格焼酎」とも言われています。

そのため、11月1日は、焼酎乙種メーカーは、
甲類と区別するために、
単に「焼酎の日」より、「本格焼酎の日」としているのです。


「甲類」と「乙類」の違い
甲・乙・丙なんて、ずいぶん昔の通信簿の評価の言い回しで、
しかも「甲」は「乙」より良いのではないか、
という錯覚もあって困るのですが、
「甲類」と「乙類」は
製造方法や味、歴史的背景など全く異なる別のお酒
と言っても過言ではないくらいの違いがあります。


酒税法では、“蒸留酒”は『穀類・芋類』を原料にしたもの、
と規定されています。
それらの“でんぷん”を糖化する工程があることが絶対条件なのです。

この工程を踏まないのが、
サトウキビの絞り汁から砂糖をとった後の糖蜜 を
発酵させ蒸留し熟成させる「ラム酒」で、
沖縄には南大東島には
(株)グレイスラムという国産ラム酒の酒造工場がありますが、
ラム酒は「スピリッツ」で登録されています。

これ以外では、例外が2つだけあります。
・ 奄美大島の乙類「黒糖焼酎」
  「酒税法が制定される以前から伝統的に造られていた」
  という理由での特例で製造が認められています。
  サトウキビは沖縄の方が生産していますから、
  黒糖も沖縄の方が奄美大島より多いのですが、
  黒糖酒は奄美大島の伝統酒になっているのです。

・ 焼酎「甲類」
  第1次世界大戦後の米不足の時代に、
  米を使用しないで清酒に似たお酒をつくろうということで、
  合成清酒というお酒が登場したのですが、
  このときに日本酒を増量する目的で認められるようになったのが
  焼酎甲類(醸造用アルコール)なのです。
  現在でも、日本酒の酒質を整えるために、
  純米酒以外では、人工の醸造用アルコールが使われています。

現在、焼酎甲類(醸造用アルコール)は、、
サトウキビから砂糖を搾り取った残りの「廃糖蜜」を
東南アジアから安価で調達して原料にしています。

「廃糖蜜」は、ドロドロして真っ黒くて、コールタールのようですが、
これを醸造して「連続蒸留釜」で何度も蒸留すると、
不純物が取り除かれ、
95度くらいの“エチルアルコール”(=工業用アルコール)が
抽出されます。

それを水で割り、酒税法で規定された36度未満に
したものが「焼酎甲類」なのです。

「焼酎甲類」の中には、付加価値を付けるために穀物を原料に使っている
・ サントリー 大樹氷
・ 宝焼酎
・ 宝「純」
などの製品もありますが、
居酒屋のチューハイなどに使う甲類や、
ジュースで割って商品化しているサワー類は「廃糖蜜」を使用しています。

連続蒸留のために、原料が穀物だろうが廃糖蜜だろうが、
エキス分はほとんど残っていないので、味にはそう大差はありません。

・ 焼酎「乙類」
昔から伝統的に九州以南の地酒として造られていた蒸留酒です。

米・麦といった穀類や芋類など、
その土地で生産される農作物を原料として「単式蒸留釜」を使うために、
蒸留は1回しか行いません。

最初に抽出されるアルコール度数は65度くらいですが、
その後抽出を続けるにしたがって度数が下がり、
最終的には乙類の酒税法規定である45度以下に調整します。

甲類は連続蒸留釜を使うので、
設備投資に莫大な費用がかかりますから、
大手メーカーでなければ出来ない芸当ですが、
乙類は九州・沖縄を中心とした中小の蔵元が造っています。

乙類焼酎メーカーは全国に780社あって、
その多くが九州・沖縄ですが、
南九州(熊本・大分・宮崎・鹿児島)に230社、
沖縄に47社(+1組合)が集中しています。


乙類は、さらに「常圧蒸留」と「減圧蒸留」に分かれます。

・ 常圧蒸留
  蒸留技術が琉球経由で渡来した頃と
  基本的に変わらない伝統的な蒸留法で、
  原料の味がはっきり出ることが大きな特徴で、
  味に深みがあり、“通好み”と言えます。
  代表的なお酒は「芋焼酎」です。

・ 減圧蒸留
  釜の中の圧力を抜きながら蒸留する減圧蒸留は、
  臭いやエキス分も圧力と一緒に出てしまうために、
  甲類と似たような、
  「すっきり・さっぱり」とした味が特徴で、
  第1次焼酎ブームでの飲みやすさが優先された、とも言えます。

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2005年12月29日

沖縄といえば「泡盛」〜その4「泡盛がブレイクしない理由」

10月31日 沖縄といえば「泡盛」〜その1「明日は本格焼酎の日」
11月 1日 沖縄といえば「泡盛」〜その2「焼酎の市場」
11月 2日 沖縄といえば「泡盛」〜その3「焼酎の“位置”」


沖縄の「泡盛」は、タイ米と黒麹菌の米麹が原料の蒸留酒で、
沖縄地方で造られたものだけに、
「泡盛」という名前をつけることが許されています。

分類上は「焼酎乙類(=本格焼酎)」になります。

日本の蒸留酒は、今から500年ほど昔に、
シャム(現在のタイ)から琉球に技術が入り、
そこから九州地方へ伝わりましたから、
日本の蒸留酒(焼酎)の発祥の地は“沖縄”ということになるのです。


「泡盛」の認知度は高いのに、本土では今一つブレイクしない理由
1.アルコール度数が高い
焼酎には「45度以下」という規制があります。

市販されている焼酎の多くは、
アルコール度数が20〜30度ですから、
泡盛はウイスキー並みの強さです。

晴れた日には台湾が肉眼でも見える最南端の与那国島では、
「酒税法が出来る以前から酒を造っていた」
という理由で、特例として「花酒(はなざけ)」という、
アルコール度数が60度のお酒
(酒税法上での分類は焼酎乙類ではなく「スピリッツ」)もあります。

泡盛は「生(き)」(=ストレート)で飲むと、
本土の人には味を楽しむどころではなく、
アルコール度数の強さ、荒々しさしか
 印象に残らないのかもしれません。

2.泡盛に合う料理が限定される
  お酒と料理というのは、
  食文化として捉えると密接なつながりがあります。

  その地域の農産物を主原料に料理に合うようにお酒も造られています。

  基本的に、お酒は料理と一緒に味わうものです。
・ 欧州のワイン
・ ドイツのビール
・ 英国のスコッチ
・ 米国のバーボン
・ メキシコのテキーラ
・ ロシアのウォトカ
・ 中国・台湾の老酒・紹興酒
  こういったお酒もみんな同様です。

  泡盛も料理と一緒に味わうお酒ですが、
  淡泊な和食では、泡盛の個性に負けてしまいます。

  沖縄料理と言えば、チャンプルー(炒め物)や豚肉料理など、
  どちらかといえば「ギトギト系」かもしれませんが、
  こういった沖縄の郷土料理に泡盛はとてもよく合うのです。

  泡盛が個性がはっきりしている味だからでしょう。

  沖縄料理以外で、泡盛の個性に負けない料理といったら
  “中華料理”くらいかもしれません。

  関西地方の薄味文化では、泡盛は特に合わないと思います。

  そのあたりが、本土でなかなか飲まれない理由の1つでも
  あるのではないでしょうか。

3.価格が高い
  ここ数年“沖縄ブーム”と言われています。

  「ブーム」は、必ずピークがあって、
  それを過ぎると下降に転じますから、
  「ブーム」であっては困るのですが、
  泡盛が「ブーム」に乗り切れない最大の理由は
  “価格の高さ”にあると思います。

  沖縄では、特別措置法のおかげで
  酒税も本土より3割安いこともあって、
  1升瓶で1,000円前後、古酒でも2,000円で買えますが、
  本土では輸送料が加算されたりして、
  沖縄の倍の価格体系になってしまいます。

  10年もの(45度)の泡盛古酒は、
  ブランデーのような味になるのですが、
  このくらいの高級古酒になると、
  本土では720mlで8,000円前後で売られています。

  同等のアルコール度数の
  シーバスリーガル12年もので比較してみると、
  シーバスは約3000円で買えてしまいます。

  “沖縄ブーム”であっても、
・ 沖縄以外の需要はほとんどない
・ また泡盛の生産数量も少ない
・ 多府県での泡盛の販売チャンネルも確立されていない
  などから、本土では倍の価格になってしまうのです。


沖縄には47酒造所と1組合がありますから、
最近はなるべく違う泡盛を飲み比べてみるようにしています。

自宅には画像のように3本の瓶がありました。
琉球古酒.jpg
左はシークヮーサーの産地で有名な本島北部大宜味村の
「田嘉里酒造所」の古酒“山原(やんばる)くいな”43度、未開封です。
1本1,700円くらいでした。

中央は沖縄最古の蔵元「新里酒造」の古酒“琉球”25度です。
1本1,750円くらいでした。

右は「久米島の久米仙」の古酒、35度です。
1,400円くらいでした。


最近の泡盛は、“臭み”がなくなってきて、
以前より飲みやすくなっています。

さらに、3年以上寝かした古酒(ぐーす)は、
とてもまろやかで度数を感じさせない飲みやすさがあります。

本土の方も、一度「泡盛古酒」を飲んで戴ければ、
「泡盛」への認識が変わるのでは、と思います。
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2005年11月02日

沖縄と言えば「泡盛」〜その3「焼酎の位置」

忠孝の5年古手゚P入り.jpg
ロマネコンティ.jpg


10月31日 沖縄と言えば「泡盛」〜その1「明日は本格焼酎の日」
11月 1日 沖縄と言えば「泡盛」〜その2「焼酎の市場」

2004年度の国内生産の酒類は、
合計で966万2,356キロリットルで、
前年比100.7%と、総数では横ばいでした。

酒類の中での「焼酎」は、どのくらいの位置にあるのか、
国税庁のデータを並べ替えてみました。

2004年度 酒類別出荷量ランキング
1. ビール 
   391万7,304キロリットル 前年比98.4%

2. 雑酒 
   262万2,218キロリットル 前年比100.5%
   発泡酒や下記の“第3のビール”は、ここに該当します。
・ サッポロドラフトワン(エンドウたんぱく)
・ キリンのどごし生(大豆たんぱく)
・ アサヒ新生(大豆ペプチド)
・ サントリーきれ味生(トウモロコシ)

3. 清酒 
   76万2,964キロリットル 前年比89.1%

4. リキュール類 
   70万9,118キロリットル 前年比117.0%
   缶入りや瓶入りのサワー・チューハイ、カクテルや
   “第3のビール”サントリーのスーパーブルー
   (発泡酒+小麦スピリッツ)は、ここに該当します。

5. 焼酎・乙類 
   52万6,568キロリットル 前年比117.2%

6. 焼酎・甲類 
   52万552キロリットル 前年比103.8%

7. 果実酒類・果実酒 
   24万6,687キロリットル 前年比98.3%

8. みりん 
   10万7,737キロリットル 前年比99.9%
   料理酒もここに該当します。

9. ウイスキー類・ウイスキー 
   8万7,485キロリットル 前年比89.5%

10.スピリッツ類 
   7万9,106キロリットル 前年比177.4%
   ジン、ウオツカ、ラム、テキーラ等は、ここに該当します。

11.合成清酒 
   6万3,486キロリットル 前年比96.8%

12.ウイスキー類・ブランデー 
   1万1,791キロリットル 前年比88.4%

13.果実酒類・甘味果実酒 
   7,372キロリットル 前年比88.5%

焼酎は、甲類・乙類を合計しても
104万7,090リットル(前年比110.1%)なので、
第3位にしか入りませんでしたが、
昔は「労務者が飲む安い酒」と認定されていましたから、
ずいぶん時代が変わったものですね。

いくら焼酎ブームと言っても
「とりあえず、ビール」
にはかなわない、ということでしょうか。

酒類の多様化で、
清酒、ウイスキー類が飲まれなくなってきていることがわかりますね。


ついでに、世界の中で日本人がどのくらい“飲兵衛”なのかを
調べてみたら、以下のように28位でした。

国別人口1人当たりアルコール飲料消費数量ランキング
(2002年度、アルコール分100%換算での比較)
1. ルクセンブルグ 11.9リットル
2. ハンガリー   11.1リットル
3. アイルランド  10.8リットル
4. チェコ     10.8リットル
5. ドイツ     10.4リットル
6. フランス    10.3リットル
7. ポルトガル    9.7リットル
8. スペイン     9.6リットル
9. イギリス     9.6リットル
10.デンマーク    9.5リットル
11.オーストリア   9.2リットル
12.キプロス     9.1リットル
13.スイス      9.0リットル
14.スロバキア    8.8リットル
15.ロシア      8.6リットル
16.ルーマニア    8.5リットル
17.オランダ     8.0リットル
18.ベルギー     7.9リットル
19.ギリシャ     7.8リットル
20.ラトビア     7.7リットル
21.フィンランド   7.7リットル
22.イタリア     7.4リットル
23.オーストラリア  7.3リットル
24.ニュージーランド 6.9リットル
25.カナダ      6.9リットル
26.アメリカ     6.7リットル
27.ポーランド    6.6リットル
28.日本       6.5リットル
29.アルゼンチン   6.3リットル
30.エストニア    6.2リットル

凍てつくロシアが断トツなのかと思っていたら、
ヨーロッパ勢が中心なんですね。

EU(欧州連合)加盟25ヶ国で30位に入っていない国は、
スウェーデン・スロベニア・マルタ・リトアニアの4ヶ国だけでした。

EUに加盟していないノルウェー、ウクライナもありませんでした。


中国や韓国、台湾、メキシコなどは30位に入っていません。

中南米もアルゼンチン以外は見当たりません。
欧州はワインが中心ですから、
ワインのアルコール含有量が13〜15度で日本酒と同程度なのですが、
相当な量を飲んでいることになりますよね。
もっとも、水より安いワインがあるくらいですからね。

画像は、、「泡盛古酒」とワインの「ロマネコンティ」です。

泡盛は忠孝酒造の
「5年熟成古酒南蛮荒焼五升甕(アルコール度数:43度)」
60,055円です。

忠孝酒造の焼物は、忠孝の会長の手作りなんですよね。

私は「ロマネコンティ」より、こっちの古酒を飲みたいです。


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2005年11月01日

沖縄と言えば「泡盛」〜その2「焼酎の市場」

泡盛古酒.jpg
泡盛MAP.gif


10月31日 沖縄と言えば「泡盛」〜その1「明日は本格焼酎の日」

2004年度の焼酎市場
1.焼酎出荷数量
・ 全国 104万7,090キロリットル

・ 泡盛(47酒造所+1組合)
2万8,838キロリットル(全国の2.8%)前年比109.6%
1升瓶に換算すると、1,602万1,111本になります。
参考:1974年の泡盛7,460キロリットル
     31年間で3.9倍に躍進していますexclamation

・ 泡盛の県内・県外の内訳
  県内 2万772キロリットル(72%)前年比103.3%
  県外  8,066キロリットル(28%)前年比130.0%

2.全国焼酎の甲類・乙類の出荷数量
・ 甲類(44.7%) 
     52万522キロリットル 大型ペットボトルが主力
・ 乙類(50.3%) 
     52万6,568キロリットル
     泡盛(47酒造所+1組合) 
      2万8,838キロリットル(乙類の5.5%)

3.焼酎の市場
・ 4,750億円

・ 泡盛(47酒造所+1組合)130億円(焼酎市場の2.7%)

  ※ 参考:野村総研リポートによる「オタク層」の2004年度の
       市場規模は、主要12分野全体で、
       延べ172万人、約4,110億円規模に上るそうです。
       1人当たりに換算すると、約23万9千円exclamation
       オタク市場恐るべしがく〜(落胆した顔)

4.全国焼酎の甲類・乙類の市場
・ 甲類(48.4%) 2,299億円
・ 乙類(51.6%) 2,451億円
    泡盛(47酒造所+1組合)
              130億円(焼酎乙類市場の5.3%%)

5.焼酎トップメーカーの出荷量
・ 三和酒類(大分県)「いいちこ」は、
  年間8万5千キロリットルを超え、
  清酒最大手の「白鶴」や「月桂冠」を上回っています。

・ 2003年度には、
  20年ぶりに焼酎が清酒の出荷数量を上回りました。
  もちろん、昨年や今年も上回っていて、
  清酒は年々出荷数量が減少しているので、
  今後差は年々開く見通しです。

・ 「いいちこ」の三和酒類(大分県)の売上高は587億円で、
  沖縄県泡盛業界(47酒造所+1組合)全体の
  売上高130億円の、実に4.5倍以上を占めています。

・ 沖縄県泡盛業界(47酒造所+1組合)全体の
  売上高130億円は、
  乙類8位の高橋酒造本店(熊本県)「白岳」の
  売上高133億円と、ほぼ同等なのです。

・ 沖縄県の泡盛業界は、県内9島に47酒造所がありますが、
  戦前は200社以上あり、淘汰され現在に至っているそうです。

・ 「1組合」とは、沖縄県酒造組合のことですが、
  ここでは、各泡盛メーカーが余したお酒を集め、
  混ぜこぜにブレンドして、
  酒造組合としての商品「海の邦」と「紺碧」の
  2種類の銘柄を出しています。
  酒造組合はメーカーではありませんが、
  商品を出していることで、
  私は「47酒造所+1組合」にしているわけです。

・ 県内に47酒造所もある泡盛業界ですが、
  全社での雇用は約900人ていどしかありません。
  1社平均では19人になりませね。
  泡盛業界は、上位10社のシェアで65%を占めますから、
  残りの37社は零細メーカーになります。
  家族だけでやっている小さな酒造所も5社あります。
  零細メーカーの多くは焼酎ブームの中でも赤字続きで、
  廃業を検討中の酒造所もありますから、
  世間を騒がせている村上や三木谷、堀エモンなどの乗っ取り屋も、
  こういう廃業しそうな酒造所をM&Aすれば、
  1億円未満で酒造免許も手に入るし、
  売上が増えれば沖縄に貢献できるし、良いと思うのですが…
  まあ、彼らは「地域貢献より巨額な金儲け」しか頭にないですからね。

6.2004年度 全国焼酎売上ランキング BEST10
@ 三和酒類(大分県) 「いいちこ」 
  売上587億円(前年対比106.1%)
  利益56億円(焼酎シェア12.4%)

A アサヒ協和酒類製造(東京都)甲+乙・麦ブレンド「大五郎」「かのか」 
  売上346億円(前年比99.4%)
  利益2億5千万円(焼酎シェア7.3%)

B 雲海酒造(宮崎県) 「いいとも」、そば「雲海」 
  売上234億円(前年比105.7%)
  利益2億8千万円(焼酎シェア4.9%)

C 福徳長酒類(東京都) 麦・米・そば「博多の華」 
  売上230億円(前年比113.7%)
  利益3億2千万円(焼酎シェア4.8%)

D 二階堂酒造(大分県) 「二階堂」 
  売上203億円(前年比108.7%)
  利益20億4千万円(焼酎シェア4.3%)

E 霧島酒造(宮崎県) 「黒霧島」 
  売上176億円(前年比142.2%)焼酎シェア3.7%

F 薩摩酒造(鹿児島県) 「さつま白波」 
  売上170億円(前年比119.7%)焼酎シェア3.6%)

G 高橋酒造本店(熊本県) 「白岳」 
  売上133億円(前年比101.4%)焼酎シェア2.8%

H 神楽酒造(宮崎県) 「くろうま」 
  売上86億円(前年比109.1%)焼酎シェア1.8%

I 濱田酒造(鹿児島県) 「海童」 
  売上73億円(前年比143.6%)焼酎シェア1.5%


7.その他
・ 乙類焼酎メーカーは全国に780社あり、
  南九州(熊本・大分・宮崎・鹿児島)に230社、
  沖縄に47社(+1組合)が集中しています。

・ 今後、780社の3割以上が
  転廃業や合併に追い込まれると言われています。

・ 日本酒造組合中央会では、
  転廃業に踏みきる酒造所に対しては
  最大4,000万円の転廃業給付金を準備しています。

・ 「儲かっているのは大手だけ」という構図は、
  焼酎業界までもが小泉将軍様の影響なのでしょうかexclamation&question

8.関係サイト
・ 沖縄県酒造協同組合
・ 沖縄県酒造組合連合会
・ 日本酒・焼酎ランキングBEST50(週間ダイヤモンド)
・ 酒のしおり(国税庁)
・ 本格焼酎と泡盛
・ 酒税法
・ 酒類関係情報(国税庁)
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2005年10月31日

沖縄と言えば「泡盛」〜その1「明日は本格焼酎の日」

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11月1日が「いい月いい日」と読める語呂もあるのかもしれませんが、
毎年8〜9月頃から焼酎の仕込みが始まり、
その年の『本格焼酎ヌーボー』、
すなわち縁起のよい新酒が飲めるようになるのが
11月1日前後だということから、
昭和62年に九州での本格焼酎業者の会議で、
「本格焼酎を広くアピールするための節日」
として、この日を「本格焼酎の日」と定めたのです。

また全国の土地神様が出雲大社に集まるため留守になるので、
10月を神無月と言いますが、
11月1日は神様がお国へ帰る目出たい日に当たり、
本格焼酎が毎年新しい芽を出す節日として
ふさわしいとも言えるわけです。


焼酎の歴史
焼酎は13〜14世紀頃には、
すでに中国大陸や南海諸国で製造されていたようです。

日本への焼酎の伝来については、
以下の3つのルートが考えられています。

1.琉球ルート
  14世紀頃の琉球は、
  明国、朝鮮、南海諸国などとの海上貿易の拠点となっており、
  様々の東洋の蒸留酒(焼酎)が日本に伝わったと思われます。

2.南海諸島ルート
  14〜15世紀頃、倭寇(わこう)と呼ばれた
  日本の武装商船団(海賊)が
  朝鮮半島や中国大陸沿岸、
  さらには南洋にいたる広範囲な海上に進出しており、
  海上取引品の1つとして焼酎を含む外来酒(総称して南蛮酒という)を
  日本に持ち込んだと考えられます。

3.朝鮮半島ルート
  15世紀頃に入ると、
  日本は琉球、南海諸国のほか朝鮮、さらには遠く西洋諸国とも
  活発に交易が行われるようになりましたので、
  交易品の中には当然それぞれの国の酒類も含まれており、
  特に朝鮮産の焼酎(高麗酒(こうらいしゅ))も
  壱岐、対馬を経てわが国に入ってきたと考えられています。


甲種と乙種の違い
1、甲種
  何度も蒸留してアルコール分を95度にしたものを薄めるため、
  原料の特性がほとんどない焼酎のことを言います。
  大五郎やホワイトリカーなど
  梅酒や酎ハイで使う無味無臭の焼酎のことです。

2、乙種
  別名「本格焼酎」と呼ばれる焼酎で、
  米や麦などの原料がそのまま種別の名前になっているので、
  わかりやすいし、健康にも良い焼酎です。

  沖縄の泡盛も原料がタイ米なので、米焼酎の種類に入ります。

・ 米焼酎
  米と米麹を原料とした焼酎です。
  香りや味が日本酒と似ています。

・ 麦焼酎
  大麦と大麦麹などを原料とした焼酎です。
  香りや味がウィスキーに似ているような感じがします。

・ 黒糖焼酎
  黒糖が使われた焼酎で、
  奄美諸島でしか製造が許されていません。
  香りや味は独特です。

・ 芋焼酎
  サツマイモと米麹などを原料とした焼酎で臭みがあります。
  焼酎ブームで最も人気がある焼酎です。

・ そば焼酎
  米、麦、そば等を原料とした焼酎です。
  宝酒造の「十割(とわり)」は、そば原料だけで作った焼酎です。

・ 泡盛
  タイ米と黒麹菌を原料とした、沖縄で製造した焼酎です。

上記にない焼酎でも、
・ しそ焼酎
・ ごま焼酎
・ ごぼう焼酎
・ 牛乳焼酎
など、様々な原料を用いた焼酎があります。


焼酎乙種が都道府県別で、
「どのくらい飲まれているかランキング」
を作成してみました。

国税庁のデータを参考にしましたが、
本土の各国税局管轄の都道府県が対象のため、
沖縄県が入っていませんでしたので、
沖縄県は平成12年の国勢調査データから
沖縄県人口の成人数を算出しましたので、
「参考数字」として追記しました。

平成15年度 成人1人当たりの焼酎乙種販売(消費)数量における
都道府県ランキング


1. 鹿児島県(熊本国税局)  25.6リットル
2. 宮崎県 (熊本国税局)  23.1リットル
3. ※沖縄県(沖縄国税事務所)21.7リットル
4. 熊本県 (熊本国税局)  12.8リットル
5. 大分県 (熊本国税局)  11.3リットル
6. 福岡県 (福岡国税局)   9.3リットル
7. 長崎県 (福岡国税局)   8.4リットル
8. 佐賀県 (福岡国税局)   8.2リットル
9. 島根県 (広島国税局)   8.0リットル
10.山口県 (広島国税局)   7.0リットル
11.広島県 (広島国税局)   6.7リットル
12.愛媛県 (高松国税局)   5.7リットル
13.岡山県 (広島国税局)   5.5リットル
14.大阪府 (大阪国税局)   5.4リットル
14.鳥取県 (広島国税局)   5.4リットル
16.徳島県 (高松国税局)   5.1リットル
17.香川県 (高松国税局)   5.0リットル
18.高知県 (高松国税局)   4.9リットル
19.兵庫県 (大阪国税局)   4.5リットル
20.和歌山県(大阪国税局)   4.4リットル
21.京都府 (大阪国税局)   4.0リットル
22.東京都 (東京国税局)   3.8リットル
22.奈良県 (大阪国税局)   3.8リットル
24.滋賀県 (大阪国税局)   3.6リットル
25.岐阜県 (名古屋国税局)  3.3リットル
25.愛知県 (名古屋国税局)  3.3リットル
27.福井県 (金沢国税局)   3.2リットル
28.石川県 (金沢国税局)   3.1リットル
29.静岡県 (名古屋国税局)  2.9リットル
30.長野県 (関東信越国税局) 2.8リットル
30.三重県 (名古屋国税局)  2.8リットル
32.富山県 (金沢国税局)   2.5リットル
33.福島県 (仙台国税局)   2.4リットル
33.山梨県 (東京国税局)   2.4リットル
35.神奈川県(東京国税局)   2.3リットル
36.千葉県 (東京国税局)   2.2リットル
37.宮城県 (仙台国税局)   2.1リットル
37.茨城県 (関東信越国税局) 2.1リットル
39.埼玉県 (関東信越国税局) 1.8リットル
40.栃木県 (関東信越国税局) 1.7リットル
41.岩手県 (仙台国税局)   1.6リットル
41.新潟県 (関東信越国税局) 1.6リットル
43.青森県 (仙台国税局)   1.4リットル
43.山形県 (仙台国税局)   1.4リットル
45.秋田県 (仙台国税局)   1.3リットル
45.群馬県 (関東信越国税局) 1.3リットル
47.北海道 (札幌国税局)   0.9リットル

焼酎の酒造メーカーが、九州・沖縄に集中していることもあって、
日本列島の南から北の順に並んでいるようですね。

日本酒の地酒メーカーがある地域では、
焼酎はあまり飲まれていないようです。

“身土不二”という昔の中国の言葉がありますが、
  「人の命と健康は食べ物で支えられ、食べ物は土が育てる。
   故に、人の命と健康はその土と共にある」
という、身体と土壌は切ってもきれない関係にあるという意味です。
“酒”は、その地域の食文化とも密接なつながりもありますよね。

東京都は22位と高い位置にありますが、
東京都は江戸っ子より他府県人の集まりの都市だからだと思います。


沖縄県の参考数字の算出データ
沖縄県の平成17年10月1日人口 136万6,854人
平成12年度末人口        131万8,226人
平成12年度成人数         95万8,435人
平成16年泡盛の県内出荷数量     2万772キロリットル
2,077万2,000リットル÷95万8,435人
=21.67リットル/成人1人当たり

沖縄では、ビールといえば「オリオン」ですし、
焼酎といえば、当然のことながら「泡盛」です。
数字としたら、充分な信憑性はあると思います。

ヤツ犬の名誉のために言っておきますが、
最後の画像は、ヤツ犬ではなく、「拾い」です。
posted by RIUさん at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄といえば泡盛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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